ずいき・干しずいき(いもがら)

芋がら

ずいきとは里芋の葉柄(ようへい)のことです。
葉柄とは葉と茎を接続している柄の部分をいいます。

ずいき

「蓮芋(はすいも)」という芋もありますが、この葉柄はずいき専用に栽培される品種です。「青ずいき」とも呼ばれます。
さといもの一種「八頭(やつがしら)」の葉柄は赤い色をしていることから「赤ずいき」と呼ばれます。

ハスイモ

赤ずいきを丈が低いうちに新聞紙等で包み光を遮断して、柔らかくアクがないものに軟化栽培されたものが「軟白(なんぱく)ずいき」というものです。これは戦前から奈良県で生産が確認されている品種らしく、現在では奈良県の「大和野菜」として伝統野菜に指定されています。軟白ずいきは「白だつ」とか「白ダーツ」とも呼ばれます。

又、「唐芋」の若芽を軟白栽培されたものは「芽芋」といいます。
これら柄を乾燥させたものは「いもがら」と呼び、保存する際に適しています。

ずいきの産地

石川県の金沢は「赤ずいき」の産地の一つで、「加賀野菜」に指定されています。赤ずいきは三重県も産地で、ここでは「芸濃(げいのう)ずいき」と呼ばれています。
新潟県の長岡でも、長岡野菜ブランド協会が指定する「長岡野菜」に選ばれています。
奈良県産の「軟白ずいき」も生産量は少ないようですが、県のブランド野菜に指定されています。

他は、福井県、山形県、三重県、徳島県、等が挙げられますがいずれも生産量は減少しています。

ずいきのおいしい選び方

傷があるものや変色しているもの、しなびているものは避けましょう。太目の茎ではりがあるようなものが良品です。

ずいきのアク抜き方法

何はともあれアク抜きが必要です。
アク抜きの方法としては下記のような方法があります。

  • 皮を剥いて水に20~30分程度さらす。
  • 皮を剥き、水に10分程度さらし、酢を入れた湯で5・6分茹でる。
  • 酢を入れた水の中で皮をむいた後、別の鍋に酢を入れた湯を沸かしむいたずいきを茹でる。(酢の中で皮をむくのは手が黒ずんだりするのを防ぐため)

ちなみに干したものは、表面の汚れを洗い落とし一晩水につけて戻します。その後、熱湯に酢を加え10分程度茹でてから水で洗い、最後に含んでいる水気を絞れば出来上がりです。

ずいきの食べ方・料理

煮物、酢の物、和え物、炒め物でアレンジして利用されるのが一般的です。各地に郷土料理があります。

味噌汁の具としてもおいしくいただけます。

ずいきに含まれる栄養成分

可食部(食べられる部分)100gに含まれている成分の数値です。
※μg(マイクログラム)は1gの10万分の一/mgは1gの千分の一

干しずいき(いもがら)

エネルギー    タンパク質  脂質   炭水化物  ナトリウム   カリウム  カルシウム   リン   鉄   亜鉛
 Kcal  g  g  g  mg  mg  mg  mg  mg  mg
 246  6,6  0,4  63,5  6 10000 1200  210   9,0  5,4
ビタミンA    ビタミンB1   ビタミンB2  葉酸  ビタミンC   コレステロール  食物繊維  食塩相当量  
 μg  mg  mg  μg  mg  mg  g  g
 1  0,15  0,30  30  0  0 25,8  0

ずいき・生

エネルギー    タンパク質  脂質   炭水化物  ナトリウム   カリウム  カルシウム   リン   鉄   亜鉛
 Kcal  g  g  g  mg  mg  mg  mg  mg  mg
 16  0,5  0  4,1  1  390  80  13   0,1   1,0
ビタミンA    ビタミンB1   ビタミンB2  葉酸  ビタミンC   コレステロール  食物繊維  食塩相当量  
 μg  mg  mg  μg  mg  mg  g  g
 9  0,01  0,02  14  5  0  1,6  0

栄養成分の詳細
ずいきに多く含まれる栄養成分。

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ずいきの効能

カリウムとカルシウム以外は目立ったものは含まれていません。
カリウムは多くの食品にこの位の量は含まれていますが、カルシウムの量は他の栄養成分が少ないわりには、かなり多いほうだと思います。

しかも干したものはカルシウムが1200mg。カリウムは10000mgにもなります。又、食物繊維も15倍以上も増えます。

カルシウムは簡単に言うと骨や歯を丈夫にします。
又、血液凝固や筋肉の収縮、神経の興奮抑制作用のほか、細胞内外のカルシウム濃度の差を利用して、細胞の機能調節をしたり、ナトリウムを排泄して血圧上昇を防ぐ働きにも関与しています。

昔は出産後の女性に食べさせると体力の回復が早い、などと言われた地域もあるようですが、この栄養成分が根拠になっているのかも知れません。

ずいきの旬と保存方法

  • 食べると良い時期(旬)・・・初夏から夏
  • 理想的な保存方法・・・茹でるか干す
  • 理想的な保存期間の目安(賞味期限)・・・干したものは長期保存も可

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