トリプトファンの働き
トリプトファンは必須アミノ酸の一種です。
必須アミノ酸とは、体内で合成されないアミノ酸で9種類があります。体内で合成されないので、食物から摂る必要があります。
トリプトファンは体内に取り込まれると、マグネシウムなどの栄養素とともに、催眠、鎮痛、精神を安定する作用があるセトロニンという神経伝達物質を生成します。
セトロニンは、メラトニンという物質になり、加齢を遅らせることができるとされ、アンチエイジングには人気があるようです。他にも、免疫系にも働きかけ抗がん作用や心臓病、うつ病の抑制、アルコール依存症の緩和などの効果も発揮します。
不足したとき
トリプトファンが不足すると、脳内神経伝達物質のセレトニンが減少しますから、不安症や不眠症、恐怖症、うつ病、等の神経的な症状を引き起こすおそれがあります。
うつ病などの病気が増えている現在では、偏食やダイエットにより必要なトリプトファンが摂取できなかうなったことが原因ではないでしょうか。
トリプトファンを摂取するときの注意
トリプトファンを長期間過剰に摂取すると、肝硬変をまねく恐れがあります。
これは、動物実験で肝臓の脂肪に変化がでたことで発見されました。
トリプトファンを多く含む食品
かなり多くに食品に含まれています。例えば、肉類や豆類、卵、乳製品など。
必須アミノ酸なので基本的には食品中のタンパク質が多いほど多く含まれる。したがって、肉、魚、豆、種子、ナッツ、豆乳や乳製品などに豊富に含まれる。またチョコレート、燕麦、バナナ、ドリアン、マンゴー、ナツメヤシ、牛乳、ヨーグルト、カッテージチーズ、鶏卵、家禽類の肉(ニワトリ、アヒルなど)、ゴマ、ヒヨコマメ、ヒマワリの種、スピルリナ、ラッカセイなどに含まれる、という報告がある