癌(がん)と有効な栄養素

がん(癌)の分類

がんは大きく3つに分類されます。

白血病や悪性リンパ腫、骨髄腫などの造血器でできるがん。肺がん、乳がん、胃がん、大腸がん、子宮ガンなどの上皮細胞でできるがん。そして、骨肉種、横紋筋肉腫、平滑筋肉種、脂肪肉腫、血管肉腫などの肉腫です。

がんが発生するメカニズムはまだ不明な点が多いのですが、もともと体内にある正常な遺伝子が活性酸素などにより傷つき、突然変異を起こすことが原因で起こると考えられています。

 

がんの原因と症状

がんは死亡原因の1位です。
がんが起こる原因としては、なんらかのきっかけでDNAが傷つき、異常な増殖を繰り返した結果起こるといわれます。この原因は特定のものを除けば、遺伝よりも環境因子が関係していると考えられています。

職業性発がん物質とは関係ない環境で過ごしていても、塩分や脂肪など特定の栄養素を過剰摂取したり、喫煙やアルコールの飲みすぎは癌とかかわりが深いといわれます。
又、肝炎などが慢性化した場合もがんに進行するケースもあります。
早期発見、早期治療が何より大切です。

 

栄養成分についての知識
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がんに有効な栄養素

がんは発生部位により原因や治療方法などが異なります。

そのため、予防法も一様ではありませんが、免疫力を高める食事をとるとがんに対する抵抗力がつくといわれています。

免疫力が高まるものは、ビタミンA・C・Eなどの抗酸化ビタミンです。これらを十分に摂取し、逆にがんの原因になるとされる脂質や塩分を過剰摂取しないようにしましょう。

がんに対抗する免疫力を高めるには、栄養バランスがとれた食生活をするのは何より大切です。
緑黄色野菜にはβカロテンが多く含まれ、色の成分の抗酸化作用やがんの増殖を防ぐ働きがあります。

又、βグルカンが多く含まれる干ししいたけやまいたけは、免疫力を高めがん細胞の増殖を抑え、縮小させる効果があります。

 

がんに効く食品

  • βカロテン・・・モロヘイヤ・西洋かぼちゃ・にんじん・春菊
  • βグルカン・・・干ししいたけ・まいたけ・アガリスクたけ
    ・・・など

男性泌尿器の病気と有効な栄養素

男性泌尿器の働きと病気

男性の泌尿器は、睾丸(精巣)と前立腺、陰茎などで構成されています。
前立腺より排泄される前立腺液は精液のほとんどを占めていて、精子に動く上で重要な役割をしています。

前立腺肥大症という病気は、前立腺の尿道付近にある内線が肥大して膀胱の出口が圧迫され、尿の出口が悪くなる病気です。50歳を過ぎたころに多くなるようです。
前立腺肥大症の原因として考えられるのは、加齢と共にホルモンのバランスが崩れる点だといわれます。

年齢には関係なく起こるのがEDです。EDとは勃起障害のことで、英語の「Erectile Dysfunction」を略した呼び方です。

EDの種類には、精神的な要因が関係する「心因性(機能性)ED」と、体の異常などによる「身体性(器質性)ED」があります。
前者のほうが圧倒的に多く、ストレスや不安などの精神的なものが原因とされますが、糖尿病などが原因の場合もあります。

 

バイアグラによる治療

バイアグラはED治療薬として、英国のファイザー研究所で合成された薬品で商標名にもなっています。
日本では1999年1月に承認されていて、25mg錠と50mg錠が処方されています。
バイアグラの服用には十分な注意と事前の知識が必要となりますので医師のアドバイスが必要です。

 

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男性泌尿器の病気に有効な栄養素

前立腺肥大症で尿が出なくなった場合は水分を十分にとることが大切です。低脂肪で食物繊維が多い食事は「前立腺がん」の予防に有効だと言われているようです。

ED(勃起不全)に効果的な食事としては、性的の能力を高める効果がある、ビタミンやミネラル類が含まれる牡蠣などが有効です。

 

男性泌尿器の病気に効く食品

  • ビタミンE・・・アーモンド・にじます・うなぎ蒲焼・ヘーゼルナッツ
  • 亜鉛・・・牡蠣・和牛のもも、赤み・うなぎ蒲焼・メキャベツ
    ・・・など

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目・耳・口・鼻の病気と有効な栄養素

目・耳・口・鼻の病気

目・耳・口・鼻はどれも人間の五感をつかさどる器官です。それゆえ、目・耳・口・鼻を酷使すれば、様々な体の不調を招くことにもなります。

目の病気として一般的なものは、目の酷使などによる「疲れ目」があげられます。
この症状としては、充血や痛み、なみだ目などがあります。

耳の病気で一般的なものは「耳なり」や「難聴」があります。
鼻では「花粉症」が増加傾向にあります。これは鼻水をともない、けっこう悩まされる人が多いようです。
口の病気としては「口内炎」や「歯周病」などが増えています。

疲れ目に有効な食品と栄養成分

疲れ目は頭痛や肩こりを招くこともありますから、常日頃からバランスがとれた食事をするようにしましょう。特に「目のビタミン」といわれるビタミンAは目の粘膜を潤し、網膜を健康に保ちます。

ビタミンAは脂溶性ですから、植物性食品ととると吸収力が高まります。植物性食品に含まれるカロテンは体内でビタミンAに変わります。
ブルーベリーなどに含まれるアントシアニンはロドブシンの再結成を活性化します。又、ホタテの貝柱などに含まれるタウリンは網膜細胞の機能を正常に保ち、いづれも目の疲れを緩和します。
他にも、ビタミンB群、ビタミンC、ビタミンEなど、これらの栄養素はドライアイや疲れ目を解消してくれます。

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耳鳴りや難聴に効果的な栄養素

この症状は血液の循環が悪いときに起こるといわれます。EPAなどは血行を促進します。

花粉症の食事対策

花粉症は完全に治すことはできないといってもいいでしょう。しかし、食生活の改善で、症状を軽減することは可能です。基本的にはバランスのとれた食事ですが、特にビタミンB6とビタミンCは重要で、たんぱく質のとりすぎは注意が必要です。

ビタミンB6には、免疫機能を正常に維持する働きがあり、不足するとアレルギー症状が出やすくなります。抗酸化作用があるビタミンCは活性酸素を除去してくれるのでかゆみや炎症を抑えることが期待できます。たんぱく質は摂りすぎると異物への反応が過敏になり、アレルギーを起こしやすくなります。
又、花粉症の症状をやわらげるには、αリノレン酸、カテキン、乳酸菌、IPA・DHAなどの機能性成分も有効です。

口内炎・歯周病の食事対策とおすすめ食品・成分

口内炎はビタミンB群が不足するとかかりやすくなります。かつおやまぐろ、さばやレバーは良い供給源です。
細菌に対する抵抗力をつけるためにはビタミンAとビタミンCが必要です。これらは、たんぱく質の代謝にかかわり皮膚や粘膜を健康に保ちます。症状を悪化させないためには、薄い味付けとやわらかく煮る、細かく刻む、熱いものは避ける、などがあげられます。

歯周病の予防ですが、やわらかい食品は歯にこびりついて歯垢を形成しやすくなります。食後は歯磨きをして、食べかすを残さないようにしましょう。
おすすめの食品としては、緑茶やヨーグルトです。緑茶にはカテキンが含まれ、これは歯周病菌を殺菌する働きがあります。ヨーグルトの乳酸菌は歯周病菌の働きを抑えます。

目・耳・口・鼻の病気に効く食品

  • ビタミンA・・・豚鶏レバー・あんこう・うなぎ蒲焼
  • ビタミンE・・・アーモンド・虹鱒・うなぎ蒲焼・へーゼルナッツ
  • ビタミンC・・・アセロラ・グアバ・パプリカ・いちご
  • βカロテン・・・モロヘイヤ・にんじん・西洋かぼちゃ・あしたば
  • マグネシウム・・・乾燥ごま・玄米・ピーナッツ・納豆
  • EPA・・・養殖はまち・きんき・まいわし・さば
    ・・・など

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内分泌の病気と有効な栄養素

内分泌の働きと病気

食物の代謝が円滑に行われるためには十分なホルモンの分泌が必要とされます。
ホルモンの分泌には、細胞から出た物質が管を通り皮膚の表面に出る「外分泌」と、血液中に入り臓器や細胞に作用する「内分泌」があります。

内分泌や代謝異常により起こる病気は、体重を適正に保つことが大切です。そのためには、バランスの良い食生活を心がけるようにしましょう。
内分泌や代謝の異常により起こる病気には、糖尿病や通風、脂質異常症などがあります。

糖尿病

これは今や国民病ともいわれるほど多くに人がかかっています。糖尿病は血液中の血糖が増加し、血管疾患を引き起こす病気です。食事をすると膵臓からインスリンが分泌され、血糖値を下げますが、インスリンが分泌しなかったり、量が少なかったりするのが「1型糖尿病」です。これは先天的な疾患であり、子供の多く見られます。

糖尿病の9割を占めているのが「2型糖尿病」です。これはインスリン自体の働きが低下しておきるものです。
2型は生活習慣病の一つで、患者数は年々増加しています。2型糖尿病の最大の原因は食べすぎと運動不足です。それに加え、喫煙やアルコールの飲みすぎ、ストレスなども要因になります。まさしく生活習慣病の代表格ともいえる病気です。

糖尿病予防の食生活

自分の適正なエネルギー必要量を知り食べ過ぎに注意することです。脂質が多いものや糖質のとりすぎは注意が必要です。ビタミンやミネラルが必要です。そのためにはバランスが良い食事をすることです。

1日3食食べて、間食を減らしましょう。口が寂しいときは低カロリーのものを少量とるようにしましょう。
特にとりたい食品は、玄米や海藻・野菜類です。これらには食物繊維が豊富に含まれていますし、血糖値の上昇を緩やかにいてくれます。

 

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通風

痛風は体内で尿酸が増えて起こる疾患です。
尿酸は肝臓でプリン体が分解されてできる物質で、通常は尿として排泄されますが、尿酸の産生が過剰なときや、腎臓から排泄がうまくできないようなときは、血中に増加して高尿酸血症となります。
すると、水に溶けにくい尿酸は結晶になり足の指の関節やひざ関節、腎臓にたまり痛風発作などを引き起こします。
尿酸の増加は体質や年齢、生活習慣等、様々な要因がありますが、中でもプリン体の過剰摂取や飲酒などの食習慣が密接に関連しています。

痛風の予防・改善

肥満を解消しましょう。食生活の改善は効果的です。
肥満になると尿酸の排泄が抑制されるので、適正体重を維持しましょう。
また、プリン体の摂取量を制限するのも良いことです。ビールの飲みすぎや、レバー、白子、いわし、エビ、豚・牛肉、かに、などは食べすぎに注意しましょう。

脂質異常症

脂質異常症とは、血液中の脂質(中性脂肪やコレステロール)が多すぎたり、少なすぎたりして異常な値になっている状態の病気です。
コレステロールは低いほど良いと思われがちですが、それは違います。コレステロールは体を維持するために欠かせない成分で、一定量は必要です。HDLコレステロールは、減少すると動脈硬化のリスクが高まります。

脂質異常症は自覚症状がないので病気と診断されても放置されてしまいます。その結果、動脈硬化を起こすことになり、命にかかわる病気につながることもあります。
特に、わかめや豆腐、青背の魚は摂りたい食品です。

脂質異常症の予防・改善

改善するには食事と運動です。
適正体重が維持できるよう摂取カロリーや消費カロリーを調整しましょう。そしてバランスよい食事をとるようにしましょう。
特に、ミネラルやビタミン、食物繊維が豊富に含まれる野菜やきのこ、海藻などはしっかりとるのがポイントです。そして、腹八分目の食事をすることと、甘いものを食べ過ぎない、コレステロールの多いものはさけることです。

内分泌の病気に有効な栄養素

糖尿病に効果的な栄養素はギムネマ酸やタウリン、γーリノレン酸などは有効です。血糖値を下げる食生活心がけましょう。
脂質異常症や肥満に効果的な食事は、中性脂肪値とコレステロール値を下げるような食品を摂取しましょう。そのためには、動物性脂肪をさけて植物油をとるようにしましょう。やせに効果的な食事は、牛乳や乳製品に含まれるカゼインやβーカゾモルフィンがが有効です。

内分泌の病気に効く食品

  • ギムネマ酸・・・ギムネマ・シルベスタ
  • タウリン・・・さざえ・とこぶし・はまぐり・ほたて貝・まだこ
  • γーリノレン酸・・・こんぶ・湯通しわかめ
  • カゼイン・・・牛乳・ヨーグルト・スキムミルク
  • βーカゾモルフィン・・・牛乳・乳製品
    ・・・など

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腎臓の病気と有効な栄養素

腎臓の働きと病気

腎臓の働きとしては、体内の水分量を一定に保つ、血液中の成分を正常に維持、有毒物質を尿と排泄、赤血球にかかわるホルモンや血圧を調整するホルモンを生産するなど重要な役目をしています。

腎臓病は、これら腎臓の働きが悪化することで起きる病気です。
様々な要因で腎機能が低下すると、排泄されるはずの水分や塩分、老廃物などが溜まり、血圧が上がりむくみが出たり、体液が中性を保てなくなり、重篤なケースでは死にいたることにもあります。
やっかいなのは、初期のうちは自覚症状がないことです。そのため、気づかないうちに進行してしまいます。

 

腎臓の疾患には、急性・慢性糸球体腎炎、ネフローゼ症候群、糖尿病性腎炎、急性・慢性腎不全、尿路結石などがあります。
尿路結石以外は食事療法を行なうことで、悪化を防いだり進行を遅らせることが可能です。

特に慢性腎不全や糖尿病腎症は薬物療法では効果が期待できないので、腎機能を温存する方法として、カロリーや塩分、タンパク質などを調整する食事療法が重要になります。ただ、栄養療法は病状により異なりますから、自己判断ではなく医師や管理栄養士に相談しなければなりません。

 

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腎臓の病気に有効な栄養素

食生活のポイントとしては、水分補給とタンパク質を適量とること、薄味をこころがける、この3つです。
腎炎・腎不全に効果的な食事は、低タンパク、高エネルギーの食品を摂取することです。。大豆などに含まれる良質のタンパク質をとることです。

エネルギーは糖質や脂質でとります。治療用特殊食品を用いると便利です。
ネフローゼ症候群に効果的な食事ですが、このネフローゼ症候群とは腎臓の糸球体が壊れる病気です。これには良質のタンパク質を控えるようになってきています。腎炎、ネフローゼ症候群でむくみがあるときは水分制限をします。

尿・尿管結石に効果的な食事ですが、動物性タンパク質は結石が大きくなる原因ですから控えるようにしましょう。結石の原因になるシュウ酸を含むほうれんそうなどは控えめに。水分は、排泄濃度を下げるため十分にとりましょう。

生活習慣の見直し

睡眠をしっかりとりましょう。睡眠は疲労を回復して、免疫力を高めます。できるだけ質の良い睡眠をとることが大切です。
適度な運動で病気の予防をしましょう。ストレスの解消にも役立ちます。
ストレスにより腎臓をとりまく毛細血管が萎縮してしまうこともありますから、ストレスはその都度発散しましょう。

腎臓の病気に効く食品

  • EPA・・・養殖はまち・きんき・まいわし・さば
  • グリシニン・・・大豆・大豆製品
  • マグネシウム・・・乾燥ごま・ピーナッツ・玄米・納豆・牡蠣
  • 食物繊維・・・ライ麦・干し柿・えんどう・乾燥インゲン豆
    ・・・など

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消化器系の病気と有効な栄養素

消化器の構造と働き

食べ物を消化・吸収し、排泄する働きをしているのが消化器です。口から肛門まで続く消化管と、消化液を分泌する消化腺から構成されています。

口腔での消化

口腔では、食物を砕いて唾液と混ぜ合わせ、唾液に含まれるアミラーゼがデンプンを消化します。唾液と混ざりやわらかくなった食べ物は食道に入ります。
食道は食物の通り道です。食道は蠕動運動を行い食物を胃に送ります。

胃での消化

食物が胃に入ると胃の蠕動が起き、食物と胃液を混ぜ合わせます。このとき、胃液中のペプシンで食物の中のたんぱく質が一部消化されます。
食物をためておき、少しずつ小腸へ送り出すのも胃の役目です。

小腸の働き

小腸は蠕動運動や文節運動と呼ばれる動きにより、食物と消化液を混ぜ合わせ大腸に送ります。
このとき、小腸粘膜に生えた絨毛の表面にある酵素で、糖質はグルコースになり、たんぱく質はアミノ酸に分解され、絨毛内に吸収されます。これを「膜消化」といいます。

大腸の働き

大腸は盲腸、結腸、直腸からなり、肛門につながります。
小腸で栄養素の吸収が終わった後、大腸で余分な水分が吸収され、食物の残りかすが糞便となり排泄されます。

 

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消化器の病気

消化器には、胃、腸、肝臓、胆のう、膵臓などがあり、栄養素を消化吸収して、体に栄養分を取り込むためそれぞれが重要な働きをしています。
胃腸の病気としては、胃炎、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、過敏性腸症候群、下痢、便秘などがあり、さらに急性と慢性のものがあります。症状が出てきたら食事の内容には注意を払わなくてはなりません。

生活習慣が原因で起こるものには、肝炎、肝硬変、胆のう炎、胆石症、膵炎、胆管炎などがあります。通常の生活から出来るだけ予防していくことが必要です。
消化器系の病気の場合は、全般的にアルコール類の摂取は控えましょう。病気の症状によっては禁酒することも必要です。

 

消化器系の病気に有効な栄養素

胃炎・胃潰瘍・十二指腸潰瘍に効果的な食事としては、食物繊維が多いものは控えて、消化の良いものをやわらかく煮込むと良いでしょう。症状がひどい場合は絶食して胃を休めることも必要です。

便秘に効果的な食事は、不溶性の食物繊維をたくさんとるようにすることです。肝臓病に効果的な食事は、ビタミン、ミネラル、良質のタンパク質が含まれるものが有効です。
胆のう炎・胆石症に効果的な食事は脂肪を控えるようにしましょう。
基本的に、「消化のよいものを食べる」・「刺激物は避ける」・「胃を強化する栄養素をとる」ということが大切です。

消化器系の病気に効く食品

  • 不溶性食物繊維・・・干し柿・ライ麦・えんどう・べにばないんげん・乾燥ささげ・・・など
  • さといも・長芋・おくら・・・これらに含まれるぬめり成分は粘膜を保護します。
  • ビタミンU・・・きゃべつに含まれるビタミンUは粘膜を修復する作用があります。
  • ヨーグルト・・・タンパク質源となったり、食物の刺激から胃の粘膜を守る働きが期待できます。

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循環器系の病気と有効な栄養素

循環器系の構造と働き

体は24時間休みなく栄養素と酸素を全身の組織や細胞に送り届け、二酸化炭素や老廃物を体外に出しています。

酸素や栄養素の輸送をしているものは、血液やリンパ液です。この働きをする器官系を循環器系といいます。循環器系には、血液を運ぶ心臓・血管系とリンパ液を運ぶリンパ系とがあります。

心臓の構造と働き

心臓では、心房と心室が規則正しいサイクルで収縮と弛緩(しかん)を繰り返し、血液を動脈に送り出しています。この動作を「心拍動」といいます。

拍動は運動をすると速くなります。心臓壁を作る心筋は意思により動かせない不随意筋であり、心拍数は自律神経により調節されています。

 

血液の循環

血液は心臓の拍動により左心室から送り出され、大動脈に入ります。そして毛細血管により各組織へ送られ、大静脈を経て右心房に戻ります。

この経路を体循環(大循環)と呼びます。体循環により全身の組織に酸素や栄養素が送られ、組織から二酸化炭素や老廃物が取り除かれます。

右心室から送り出された血液は、肺動脈、肺毛細血管、肺静脈を通って左心房に戻ります。この経路を肺循環(小循環)と呼びます。肺循環では、呼吸活動で吸い込まれた酸素が肺から血中に取り込まれ、血中の二酸化炭素は肺から呼気として吐き出されます。

毛細血管は細く、網の目のようにすみずみまで分布しています。血管壁は一層の細胞で薄く作られ、血液と組織のあいだで栄養素と老廃物、酸素と二酸化炭素のやりとりが行なわれます。

 

リンパの循環

体内の細胞は血しょうの一部が毛細血管からしみ出した組織液により浸されています。細胞と毛細血管での栄養素や老廃物などのやりとりは、この組織液で行なわれています。

全身に血管網と同じようにリンパ管網が存在し、毛細血管から出た組織液を集めて血管に返しています。リンパ管の途中にはリンパ節があり、外界から侵入した細菌や異物をつかまえるリンパのろ過装置として活躍しています。そのため、細菌感染によりリンパ節に炎症が起きることがあります。

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循環器の働きと病気

血液の流れが悪くなると様々な病気を起こしてしまいます。
その一つに「動脈硬化症」があります。
動脈硬化が起こる原因には、脂質異常症や高血圧、糖尿病など、生活習慣が要因となっている場合もあります。

又、動脈硬化が原因になって起こる病気には、「狭心症」や「心筋梗塞」といった循環器系の病気もあります。

暴飲暴食や不規則な食事、偏った食事などは肥満の原因にもなりかねません。
肥満は動脈硬化や高血圧の要因になります。1日3食をバランス良くとる食生活を送ることが大切です。
高血圧を予防して、心臓に負担をかけないようにするには、出来るだけ塩分を控えた食事をしましょう。

循環器系の病気に有効な栄養素

動脈硬化症の栄養素で気をつけるのは動物性脂肪ですが、これは血中のコレステロールを増やしますので、魚介類や植物油をとりましょう。

魚介類にはEPAやDHAが含まれます。EPAは血液の流れを良くし、DHAはコレステロールを減らす効果があります。

低血圧を予防するには、適度な運動と規則正しくバランスのとれた食事をとりましょう。たばこやコーヒー、紅茶は控えめにすることが大切です。

呼吸器の病気に効く食品

  • DHA・・・うなぎ蒲焼・本マグロのトロ・ぶり・さんま・さば
  • EPA・・・はまち・きんき・まいわし・さば・・・など

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呼吸器の病気と有効な栄養素

呼吸器系の構造と働き

呼吸器系は、酸素を体内に取り入れ、栄養素を燃焼してできた二酸化炭素を体外に排出するといった、「ガス交換」のような働きをしています。呼吸器系は、肺と肺までの空気の通路である気道に分けられます。

気道は、鼻腔、咽頭、喉頭、気管、気管支とつながっています。気管は10cm前後の管で、肺腔のあたりで左右2つに分かれていて気管支になり、左右の肺に入ります。左右の肺の中央には、気管支と肺動脈、肺静脈が出入りする肺門があります。

外呼吸・内呼吸

口から吸い込んだ空気が肺に入ると、空気中の酸素は肺を取り囲む毛細血管の血液に入ります。

体内で発生した二酸化炭素は、毛細血管内の血液から肺へと放出され、呼気として体外に出て行きます。

このようにして、肺では酸素と二酸化炭素が交換され、酸素を多く含む血液が全身の組織に運ばれます。肺のガス交換を、「外呼吸(肺呼吸)」といいます。

臓器や筋肉など体内の各組織では、毛細血管の血液から組織へと酸素が取り込まれ、二酸化炭素が血液中に移ります。このようなガス交換は、「内呼吸(組織呼吸)」といいます。

 

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呼吸器の働きと病気の種類

呼吸器系の器官には、「咽頭」・「気管」・「気管支」などがあります。
呼吸器系の病気といえばやはり「風邪」が最も身近なものです。
風邪は古くから、万病の元とも言われ大変な病気にもなりかねませんので注意が必要です。

例えば、肺細胞に細菌が入ると起こる「肺炎」も、もとはかぜなどが原因でかかりやすくなります。
他にも、急性気管支炎や気管支炎、気管支喘息などがあります。

 

呼吸器の病気に有効な栄養素

風邪や肺炎に効果を発揮する栄養素はビタミンやミネラルです。

各種のビタミンやミネラルをバランスよくとることが重要です。ビタミンCは免疫力を高め、ウイルスを撃退する働きがありますし、ビタミンAとCは肺炎にも有効です。他にも、レクチン、ラクトペルオキシダーゼ・シスタチンなどが効果的です。

気管支喘息に効果を発揮する栄養素は、炎症を抑えるEPAやDHA、免疫力を高めるβグルカンなどが有効です。そして、気管支喘息はアレルギーのもとが食品ということが多いので、対象になる食品を除くようにしましょう。

 

呼吸器の病気に効く食品

魚の画像肉の画像野菜の画像

  • ビタミンA・・・豚鶏レバー・あんこう・うなぎ蒲焼
  • ビタミンC・・・アセロラ・グアバ・パプリカ・いちご
  • βグルカン・・・干ししいたけ・まいたけ・アガリスクだけ
  • レクチン・・・いんげん・大豆・じゃがいも・レンズ豆
  • ラクトペルオキシダーゼ・・・牛乳・乳製品
  • シスタチン・・・米・牛乳・卵
  • EPA・・・はまち・きんき・まいわし・さば
    ・・・など

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脳・神経の病気と有効な栄養素

脳・神経の働きと病気

脳や神経系はは、人が生活するうえで最も重要な働きをしていますが、酸化ストレスに大変弱いという特徴を持っています。

脳の病気としては、脳卒中や認知症が代表的なものとしてあげられます。
脳卒中は過度の飲酒や過労が原因となり引き起こされ、酸化ストレスで血管が壊れた場合は再生はできませんが、リハビリにより機能回復が可能です。

認知症は高齢者に比較的多い病気ですが、これは軽度の脳梗塞を繰り返すことでその症状が進行していく「脳血管性認知症」や、脳が萎縮していくアルツハイマー病などがあります。
これらの治療には画期的なものは無いと言われているのが実情ですが、近年では研究が重ねられ、有望な治療法がいくつか期待されているようです。

脳卒中を予防する食習慣

脳卒中といっても毎日に食習慣の積み重ねで発症リスクをかなり低くできるのです。

そのためには、高脂肪・高エネルギーという食事を改め、野菜や良質のタンパク質を中心に、塩分の少ない食事を心がけることです。大量の飲酒も脳卒中の危険性を高めます。なかでも、脳出血とくも膜下出血は、危険性が飲酒の量と比例するといわれます。

体内の水分が少ないことも良くありません。血液が濃くなり血栓ができやすい状態になりがちです。水分を充分に補給し、食生活の改善と適度な運動を心がけることで相乗効果が期待できます。

 

食材選びのポイント

主食は食物繊維が多い玄米がおすすめです。玄米には白米の4倍以上の食物繊維が含まれます。

主菜には青背魚のDHAをとるようにしましょう。青背魚には動脈硬化を抑制するタウリンが豊富ですし、DHAには血栓防止効果があります。

他にも、グリーンアスパラガスに含まれるルチンは毛細血管を強化し、高血圧を予防する効果がありますし、カリウムが塩分を排出してくれます。又、抗酸化成分が強い生姜のショーガオールは体を温めてもくれます。

認知症を予防する食習慣

認知症の原因ははっきりとは解明されていません。

認知症の一つである脳血管性認知症は脳血管障害が原因なので、高血圧や糖尿病、脂質異常症などの病気の予防法と同様の対策が必要です。

アルツハイマー型認知症の予防には、抗酸化作用のあるビタミンEや青背魚のDHA・IPA、イチョウ葉エキスのギンコライド、魚介類に含まれる赤い色素のアスタキサンチンなどが有効だといわれています。さらに、適度な運動や活発な精神活動を維持することも重要です。

 

食材選びのポイント

大豆や大豆製品には、記録力や集中力を高める大豆レクチンが含まれています。さらにコレステロールが血管に付着するのを予防します。

青背魚のDHA・IPAは血栓を予防します。鮭には抗酸化作用の高いアスタキサンチンを豊富に含みます。

ビタミンCやEの抗酸化作用が認知症の予防につながることがわかっています。

栄養成分についての知識
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脳・神経の病気に有効な栄養素

脳卒中や脳血管認知症には、塩分と脂肪の制限が必要とされます。

脳梗塞には、食物繊維や魚介類を豊富に摂取するとコレステロール値を下げる効果がありますので有効です。

アルツハイマーには、ビタミンEやB1などが有効といわれますが、まだ不明な点が多いようです。

脳出血には、タンパク質やミネラル、ビタミンなどをバランスよくとることが重要です。

血栓を予防する野菜

  • 薬理効果の高い野菜・・・れんこん・あすぱら・せろり・ししとう・ねぎ・エシャレット・青じそ・あしたば・・・など
  • 効果が高い野菜・・・しゅんぎく・わけぎ・大根の葉・あさつき・にんじん・ピーマン・チンゲンサイ・・・など
  • 効果がある野菜・・・もやし・ブロッコリー・大根・グリンピース・三つ葉・・・など

脳・神経の病気に効く食品

肉の画像豆の画像

  • ビタミンB1・・・豚(ヒレ・もも・赤身)・うなぎ蒲焼・焼き豚・たらこ
  • ビタミンE・・・アーモンド・虹鱒・うなぎ蒲焼・へーゼルナッツ
  • 食物繊維・・・ライ麦・干し柿・えんどう豆・乾燥インゲン豆
    ・・・など

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ジンジベイン

ジンジベインとは

ジンジベインとは、生姜に含まれているタンパク質分解酵素です。

 

ジンジベインの働き・効能

ジンジベインのタンパク質分解能力は、1gのジンジベインで約9kgの肉をやわらかくするという、かなり強力な力を持ちます。
ジンジベインは他にも、肉や魚の消化吸収を助けて、消化不良や胃もたれを防ぎます。

 

生姜に含まれる他の栄養素

生姜にはカリウム、マグネシウム、マンガン、食物繊維などが含まれます。辛味成分はジンゲロンという成分で、これは身体を温め、冷え性を防ぎます。

又、抗酸化作用がありますから癌の予防にも有効です。

上手なとりかたとしては、すりおろして熱い飲み物に入れると身体がしっかり温まります。

 

ジンジベインが含まれる食品

生姜(しょうが)

 

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