ぼら

ぼら

ぼらは漢字では「鯔」・「鰡」と書きます。
「鮱」も、ぼらですが読み方は「おおぼら」で、ぼらが成長して年をとったものをいいます。
地域によっては呼び方も変わり、関西では「イセゴイ」とか「マボラ」、四国の愛媛では「ナタネボラ」、他にも「シロメ」「ハク」「メジロ」「クチメ」「ツクラ」、等とも呼ばれています。

北海道以南の日本各地にいますし、全世界の熱帯・温帯の海に広く分布しています。
しかも、海水魚にもかかわらず汽水域にまで生息していますし、幼魚のころは淡水域にも群れでいることがあります。

ぼらは出世魚

ぼらも出世魚です。
出世魚とは、成長するにつれ呼び名が変わる魚です。例えば「こはだ・このしろ」のようにです。
ぼらは地域によって以下のように呼ばれます。

  • 関東・・・オボコ→イナッコ→スバシリ→イナ→ボラ→トド
  • 関西・・・ハク→オボコ→スバシリ→イナ→ボラ→トド
  • 東北・・・コツブラ→ツボ→ミョウゲチ→ボラ
  • 四国(高知)・・・イキナゴ→コボラ→イナ→ボラ→オオボラ

 ぼらの食べ方

ぼらは汚水が流れ込むような沿岸水域でも平気で生息できます。そのため身がくさいものが多いという印象が固まっています。
実際、工場排水が流れ込むような所にいるぼらは臭くて食べられたものではありません。

しかし本来は味が良い魚なのです。
今でも綺麗な所に生息している個体は食べるとかなりおいしい部類に入ります。真鯛の味に近いかもしれません。

特に冬湯は脂がのり、寒鰤・寒鮃とともに「寒鰡」とも称されます。

食べ方は主に刺身ですが、わさび醤油の代わりに「酢味噌」でもおししくいただけます。
他はから揚げとか塩焼き、酢〆、カルパッチョ等が挙げられます。

有名な料理には「からすみ」があります。これは「ウニ」と「コノワタ」とともに三大珍味と言われています。
又、「へそ」と呼ばれる筋肉のような胃壁は、塩焼きや串焼きで珍重されます。

ぼらにまつわる噂

ぼらという魚は良く飛び跳ねます。まるで空でも飛びたいかのようにです。
水面からしょっちゅう飛び出す魚は、ぼらか「とびうお」くらいです 。

とびうおという魚の特徴は、体に羽が生えていて100mくらいなら水面から出て飛ぶことができることです。
それともう一つの特徴は、顔と体が「ぼら」そっくりなのです。

ということは、まるで空でも飛びたいかのように跳ねてるぼらが、まさか進化してとびうおに・・・!?

ぼらに含まれる栄養成分

可食部(食べられる部分)100gに含まれている成分の数値です。

※μg(マイクログラム)は1gの10万分の一/mgは1gの千分の一

 ぼら・生

エネルギー    タンパク質  脂質   炭水化物  ナトリウム   カリウム  カルシウム   リン   鉄   亜鉛
 Kcal(カロリー)  g  g  g  mg  mg  mg  mg  mg  mg
 128  19,2  5,0   0,1  87  330  17  170   0,7   0,5
ビタミンA    ビタミンB1   ビタミンB2  葉酸  ビタミンC   コレステロール  食物繊維  食塩相当量  
 μg  mg  mg  μg  mg  mg  g  g
 8  0,16  0,26  4  1  65  0  0,2

からすみ

エネルギー    タンパク質  脂質   炭水化物  ナトリウム   カリウム  カルシウム   リン   鉄   亜鉛
 Kcal  g  g  g  mg  mg  mg  mg  mg  mg
 423  40,4  28,9   0,3  1400  170  9  530   1,5   9,3 
ビタミンA    ビタミンB1   ビタミンB2  葉酸  ビタミンC   コレステロール  食物繊維  食塩相当量  
 μg  mg  mg  μg  mg  mg  g  g
 350  0,01  0,93  62  10  860  0  3,6

栄養成分の詳細
ぼらに多く含まれる栄養成分。

 

 

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ぼらの効能

ナトリウムは、カリウムとともに細胞内外の物質交換や細胞の浸透圧、水分調節、体液のph、神経の刺激伝達、心筋の弛緩を促すなど多くの働きをしています。

リンはカルシウムの次に体内に多く含まれ、体重の約1%位あります。その量の85%程度がカルシウムやマグネシウムと結合して骨や歯の主成分になります。
残りの15%のリンの大部分は、たんぱく質や脂質、糖質などと結合して、細胞膜のリン脂質として、DNAやRNA(遺伝情報物質)などの核酸の構成成分として、あらゆる細胞に存在しています。

ビタミンAは「目のビタミン」ともいわれ、その働きとしては、目に必要不可欠なロドブシンという物質を作るのに重要な働きをしています。ロドブシンは、暗がりでもわずかな光に反応してこわれ、脳に刺激を与えた後、元の形に再生される物質です。

ぼらの旬と保存方法

  • 食べると良い時期(旬)・・・冬
  • 理想的な保存方法・・・下処理して冷蔵庫へ
  • 理想的な保存期間の目安(賞味期限)・・・冷蔵庫で2~3日程度

 

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胡椒

白胡椒1

胡椒は、インド原産のコショウ科コショウ属のつる性植物です。
または、その植物の果実を原料とする香辛料をも差します。

胡椒から感じる風味は「ピペリン」という化学物質で、抗菌・防腐・防虫作用があることで知られ、古くから食材を長期保存するためのものとして珍重されてきました。
料理では西洋料理に良く使用され、その影響を受けた様々な料理に使われています。

胡椒の種類

種類には「ブラックペッパー」と「ホワイトペッパー」以外にも赤胡椒、グリーンペッパー等があります。

ブラックペッパー

黒胡椒ととも呼ばれます。
胡椒の木から取れた未熟な実を乾燥させたもので、強い独特の風味があり、牛肉との相性は抜群です。

ホワイトペッパー

完熟してから収穫した後、乾燥させた後に水に漬けて外皮を柔らかくして剥いたものです。ブラックペッパーより風味が弱く魚料理との相性が良い胡椒です。

赤胡椒

カンボジアに存在する胡椒です。ピンクペッパーと呼ばれます。
他の胡椒同様に「コショウ」と呼ばれますが、実は全く異なる植物の実です。

胡椒の産地

原産地はインド南西マラバル地方。
現在ではマレーシア、インド、インドネシア、ブラジルが主な産地となっています。

胡椒の風味を消さないようにするには

スーパーなどでは、容器にひいたものが売られています。中には塩コショウというように混ぜてあるものもあります。
胡椒独特の風味を逃がさないようにするには、「 ペパー・ミル(スパイス・ミル)」で使うたびにひくのが理想です。

胡椒に含まれる栄養成分

可食部(食べられる部分)100gに含まれている成分の数値です。

※μg(マイクログラム)は1gの10万分の一/mgは1gの千分の一

 胡椒・黒

エネルギー    タンパク質  脂質   炭水化物  ナトリウム   カリウム  カルシウム   リン   鉄   亜鉛
 Kcal  g  g  g  mg  mg  mg  mg  mg  mg
 364  11,0  6,0  66,6  65  1300  410  160  20,0  1,1
ビタミンA    ビタミンB1   ビタミンB2  葉酸  ビタミンC   コレステロール  食物繊維  食塩相当量  
 μg  mg  mg  μg  mg  mg  g  g
 15  0,10  0,24  0  0  0  – 0,7

胡椒・白

エネルギー    タンパク質  脂質   炭水化物  ナトリウム   カリウム  カルシウム   リン   鉄   亜鉛
 Kcal  g  g  g  mg  mg  mg  mg  mg  mg
 378  10,1  6,4  70,1  4  60  240  140  7,3  0,9
ビタミンA    ビタミンB1   ビタミンB2  葉酸  ビタミンC   コレステロール  食物繊維  食塩相当量  
 μg  mg  mg  μg  mg  mg  g  g
 0  0,02  0,12  0  0  0  –  0

栄養成分の詳細
胡椒に多く含まれる栄養成分。

 

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胡椒の効能

ピリペンには抗菌・防腐・防虫作用があります。

カリウムには、細胞内の酵素反応を調節する働きがあります。エネルギーの代謝を円滑にし、細胞が正常に活動する環境づくりをしています。
又、ナトリウムが腎臓で再吸収されるのを抑制し、尿への排泄を促す働きがあることから、血圧を下げる作用があるとされ、高血圧を予防する効果があると考えられています。

黒胡椒に含まれる鉄は体内に3~4g存在しています。このうちの約70%は赤血球のヘモグロビンや筋肉中のミオクロビンというタンパク質の構成成分になります。これらの鉄は「機能鉄」といい、肺から取り込んだ酸素を全身の組織に供給する役割をしています。残りの30%は、「貯蔵鉄」として、肝臓や骨髄、脾臓、筋肉などにストックされ機能鉄が不足したときに使われます。

胡椒の旬と保存方法

  • 食べると良い時期(旬)・・・ 周年
  • 理想的な保存方法 ・・・温度が高い所におくと風味が逃げやすくなります。冷蔵庫で保存しまいょう。
  • 理想的な保存期間の目安(賞味期限)・・・粒胡椒で保存すれば長期保存できます。

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食材の賢いまとめ買いの方法

まとめ買いをする前の準備

食材に限らず、日用品もある程度はまとめ買いしておくと何かと便利ですし、安心できます。
日用品にしても一度に全て無くなるわけではありませんから、一つ二つのものが無くなったからといって、それだけ買いに行くとなるとかなり面倒です。

トイレットペーパーやティッシュペーパーはロットで売っていますからそれを買えばいいのですが、歯ブラシや歯磨き、石鹸、とかはロットでは売っていません。
ですから、 少し余分に買って置くようにします。
そうすることで無くなったからといってすぐに買いにいくことはありませんから、かなり手間が省けます。
ただ、家族が多いと買い置きするお金も積もりますし、収納する場所もとるのでたいへんかもしれませんね。

食材もある程度まとめ買いが必要だと思います。
インスタントラーメンや缶詰、調味料等は急に必要になることがありますから、特に言えることだと思います。
又、最近では緊急用の食材としていろいろなものをまとめ買いしておく傾向にもなっています。

さて、通常の生活の中でまとめ買いをするときは、まず安い店を調べる必要があると思います。
それに、定期的に安売りをしているような店はたくさんありますから、目あてのものがあるか調べてその日に合わせて買えば経済的です。

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こはだ(コノシロ)

こはだ

こはだとは、コノシロの若魚のことです。
コノシロはニシン目ニシン科に分類される魚で、東北以南の太平洋及び日本海南部以南に生息します。
体長10cmほどのものを「こはだ」といい、酢で〆られ寿司ねたとして利用されます。

主に沿岸漁業の定置網や刺し網で漁獲されます。
堤防や港ではえさ釣りやサビキ釣りで釣れるときもあります。

こはだの特徴は、青魚特有の青緑色した背中側と腹は銀白色に小さな黒い斑点が並んでいます。

こはだは出世魚

出世魚とは大きくなるにつれ、名前が変わる魚です。
代表的なものに「ぶり」があります。

ぶりは関東では、「 ワカシ」→「イナダ」→「ワラサ」→「ブリ」と名前が変わります。
こはだは、「シンコ(4~10cm)」→「コハダ(10~14cm)」→「ナカズミ(15cm)」→「コノシロ(17cm以上)」というふうに変わります。

又、地域によっては、若魚の名前として、ツナシ(関西地方)、ハビロ(佐賀県)ドロクイ、ジャコ(高知県)などがあります。

こはだの食べ方

こはだの食べ方はほとんど酢で〆たものです。
寿司ネタや季節の野菜と和え物にしたりします。

コノシロになると、から揚げや刺身、塩焼きとしても食べられますが小骨が多いの難点です。

こはだの産地

静岡県の浜名湖周辺や、伊勢湾、瀬戸内、東京湾、九州沿岸、等、全国様々なところで漁獲されています。

こはだの選び方

体色が銀色で光沢があるもの。
目が澄んでいるもの。
身がやわらかくなっていないもの。

こはだに含まれる栄養成分

可食部(食べられる部分)100gに含まれている成分の数値です。

※μg(マイクログラム)は1gの10万分の一/mgは1gの千分の一

こはだ・生

エネルギー  タンパク質 脂質 炭水化物 ナトリウム  カリウム カルシウム  リン 亜鉛
Kcal(カロリー) g g g mg mg mg mg mg mg
160 19,0 8,3 0,4 160 370 190 230 1,3 0,7

 

ビタミンA  ビタミンB1 ビタミンB2 葉酸 ビタミンC  コレステロール 食物繊維 食塩相当量 
μg mg mg μg mg mg g g
微量 微量 0,17 8 0 68 0 0,4

栄養成分の詳細 
こはだ多く含まれる栄養成分。

 

 

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こはだの効能

カリウムには、ナトリウムが腎臓で再吸収されるのを抑制し、尿への排泄を促す働きがあることから、血圧を下げる作用があるとされ、高血圧を予防する効果が期待されます。
カルシウムも多く含まれますが、カルシウムは人体の2%前後をしめています。
その99%が骨や歯の成分で「貯蔵カルシウム」と呼ばれ、残りは筋肉などにあり「機能カルシウム」と呼ばれます。

体内に存在する残り1%のカルシウムは。血液や筋肉、すべての細胞に分布しています。
血液凝固や筋肉の収縮、神経の興奮抑制作用のほか、細胞内外のカルシウム濃度の差を利用して、細胞の機能調節をしたり、ナトリウムを排泄して血圧上昇を防ぐ働きをしています。

リンの多く含まれていますが、リンはカルシウムの次に体内に多く含まれ、体重の約1%位あります。その量の85%程度がカルシウムやマグネシウムと結合して骨や歯の主成分になります。

こはだの旬と保存方法

  • 食べると良い時期(旬)・・・秋から冬(周年食べられる)
  • 理想的な保存方法・・・適切な下処理をした後、酢で〆ラップをして冷蔵庫へ
  • 理想的な保存期間の目安(賞味期限)・・・冷蔵庫で2~3日程度

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金目鯛

キンメダイ

金目鯛はキンメダイ目キンメダイ科に属する深海魚です。
通常深海魚といえば、水深200m以上に生息する魚です。キンメダイは200m~350m位に生息しています。
ちなみに水深100~200m位は中深場といい、深海魚程ではありませんが深場独特の魚類が生息しています。

金目と呼ばれるように、暗いところでは目が金色に近い色で光ます。
又、鯛という名前が付いているのですが鯛とは別の種類ですが、体は真鯛のように赤いのが特徴です。

金目鯛の食べ方

金目の食べ方といえばなんといっても「煮付け」です。
ちょっとした料亭や割烹では、数千円もすることがあります。

刺身や塩焼き、干物でもおいしい魚です。
特に刺身は通年脂がのっている魚ですから絶品です。
産地の静岡県下田地方では特に脂がのった地金目を「トロキンメ」とも呼ばれ、「ヅケ」でも好んで食されています 。

金目鯛の産地

主な産地としては、静岡県の伊豆沖や千葉県の銚子沖です。
静岡県の下田は漁獲量で日本一になっています。
特に大島や新島海域で獲れる金目鯛は地金目として高級ブランドで知られています。

金目鯛の釣り方

水深200~400m位を重たいオモリと20本位のねむり針に魚の切り身やいかの短冊を餌にして釣ります。
治具と呼ばれる専用の仕掛け撒きに、この20本針の仕掛けを巻いて席順に順番に落としていきます。
使用する竿とリールも深場専用のもので、糸は1000m位巻けるようになっています。「ミヤマエ 」というメーカーのものが一般的です。

金目鯛に含まれる栄養成分

可食部(食べられる部分)100gに含まれている成分の数値です。
※μg(マイクログラム)は1gの10万分の一/mgは1gの千分の一

金目鯛・生

エネルギー  タンパク質 脂質 炭水化物 ナトリウム  カリウム カルシウム  リン 亜鉛
Kcal(カロリー) g g g mg mg mg mg mg mg
160 17,8 9,0 0,1 59 330 31 490 0,3 0,3

 

ビタミンA  ビタミンB1 ビタミンB2 葉酸 ビタミンC  コレステロール 食物繊維 食塩相当量 
μg mg mg μg mg mg g g
63 0,03 0,05 9 1 60 0 0,1

栄養成分の詳細
金目鯛に多く含まれる栄養成分。

 

 

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 金目鯛の効能

カリウムは細胞外液に多いナトリウムと作用しながら、細胞の浸透圧を維持したり、水分を保持する役目をしています。
又、細胞内の酵素反応を調節する働きがあります。エネルギーの代謝を円滑にし、細胞が正常に活動する環境づくりをしています。

他にも、ナトリウムが腎臓で再吸収されるのを抑制し、尿への排泄を促す働きがあることから、血圧を下げる作用があるとされ、高血圧を予防する効果があると考えられています。

リンも多く含まれます。
リンはカルシウムの次に体内に多く含まれ、体重の約1%位あります。その量の85%程度がカルシウムやマグネシウムと結合して骨や歯の主成分になります。

ビタミンAも多く含まれています。
ビタミンAは「目のビタミン」ともいわれ、その働きとしては、目に必要不可欠なロドブシンという物質を作るのに重要な働きをしています。ロドブシンは、暗がりでもわずかな光に反応してこわれ、脳に刺激を与えた後、元の形に再生される物質です。
金目鯛の目が大きいのはこれが影響しているのかも知れません。

金目鯛の旬と保存方法

  • 食べると良い時期(旬)・・・冬(産卵期は7月から10月頃です)
  • 理想的な保存方法・・・生のものは下処理をしてラップなど冷蔵庫へ。
  • 理想的な保存期間の目安(賞味期限)・・・生は1~3日・味噌漬けや粕漬け等では1週間位は持つはずです。

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ゆず

ゆず

ゆずはミカン科ミカン属の常緑小高木です。
柑橘類の一種で「ほんゆず」とも呼ばれます。

ゆずの果実は表面は凹凸が激しく、種も多く含まれます。
実は酸味が強く香りもありますが、ほとんど皮を香り付けに使うことが多いと思います。

果実が小型で早熟成の「ハナユ」というのがありますが、これはほんゆずとは別種になります。
ただし両方をゆずと呼ばれるのが一般的です。

ゆずは夏は未熟な青い実になります。これも香り付けに利用されますが、熟したものは秋かた初冬になります。

ゆずの食べ方

ゆずは果汁が香味や酸味を加えるための料理に使われます。
果肉のみならず皮も同じような使われ方をしますし、七味唐辛子の材料にもなっています。

又、「柚子胡椒」という調味料にもなっています。これは四国・九州地方の特産品です。
他にも、スイーツやチューハイ、ゆずを使用したワインも出ているそうです。

暮らしの中で利用法

良く知られているのは「柚子湯」です。
果実や皮を網や布袋に入れ、湯船に浮かべます。香りを楽しめますし、体が温まると言われています。

香水にも使われているそうです。

ゆずの産地

原産地は中国の揚子江上流部の山地です。
日本では四国地方の高知県や愛媛県、徳島県などが挙げられます。

ゆずに含まれる栄養成分

可食部(食べられる部分)100gに含まれている成分の数値です。

※μg(マイクログラム)は1gの10万分の一/mgは1gの千分の一

 ゆず・果皮

エネルギー    タンパク質  脂質   炭水化物  ナトリウム   カリウム  カルシウム   リン   鉄   亜鉛 
 Kcal  g  g  g  mg  mg  mg  mg  mg  mg
 59  1,2  0,5   14,2  5  140  41  9   0,3   0,1

 

ビタミンA    ビタミンB1   ビタミンB2  葉酸  ビタミンC   コレステロール  食物繊維  食塩相当量  
 μg  mg  mg  μg  mg  mg  g  g
 20  0,07  0,10  21  150  0  6,9  0

 栄養成分の詳細
ゆずに多く含まれる栄養成分。

 

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ゆずの効能

多く含まれているカリウムには、ナトリウムが腎臓で再吸収されるのを抑制し、尿への排泄を促す働きがあることから、血圧を下げる作用があるとされ、高血圧を予防する効果が期待できます。

ビタミンcがかなり多く含まれます。
ビタミンcには、 体内で行われている多くの化学反応に関与しています。抗ストレス作用を持つ副腎皮質ホルモンの合成を促進したり、腸管での鉄の吸収率を高めるといった働きがあります。

免疫力を高める白血球の働きの強化や、抗ストレスビタミン、メラニン色素の生成の抑制、赤血球の合成など多様な役割もしています。
又、強い抗酸化力により過酸化脂質の生成を抑制し、動脈硬化や脳卒中、心筋梗塞などの予防効果もあります。発ガン物質であるニトロソアミンの形成を抑える働きもありますから、抗がん作用も期待できます。

ゆずの旬と保存方法

  • 食べると良い時期(旬)・・・未熟な青ゆずは夏、成熟したものは晩秋から冬
  • 理想的な保存方法・・・タップで包み冷蔵庫へ、香りがあるうちに食べることです。(冷凍も可)
  • 理想的な保存期間の目安(賞味期限)・・・冷蔵庫で1週間程度・冷凍では半年~

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きんき(きちじ)

きんき

通常きんきと呼ばれて親しまれている魚は、正式には「きちじ」といいます。
おにかさごに似ている魚ですが、カサゴ目フリカサゴ科に属します。

地方によっては、「きんめ」とか「きんきん」とも呼ばれている魚ですが、とても脂がのったおいしい魚です。
生息してるのは水深1000mにもなる深海でですが、100m位でも獲ることでできます。
この脂は深海性独特の甘みがあるもので、青魚にある脂のようなしつこさはありません。

きんきは漁獲高の減少から高級魚の部類で、 都会では1匹1000円以上にもなることがあります。

きんきのおいしい食べ方

なんといっても煮付けでしょう。刺身もいけます。
好みもありますが、濃い目の甘辛汁でいっきに強火で煮れば身の脂と汁の甘さが 調和しておいしくいただけます。

軽く塩をして一夜干しもおいしいです。
きんきを選ぶときのポイントは、色が赤く目の色が黒く澄んでいるものが上物です。

きんきの産地

主に東北から北海道で獲れます。房総沖でも獲られています。
最も多く獲られているのは北海道沖で、それに次いで三陸沖になります。

きんきの漁と釣り方

底刺し網、トロール網、延縄で漁獲されます。
トロール網とは底引き網の一種です。

釣り方は遊漁船での沖釣りです。
水深400m前後を狙う深場釣りですから、道糸を500以上巻けるリールと300~400号のオモリを背負える竿が必要です。
仕掛けは吹流し仕掛けに3~5本針か胴付き5本針です。餌は秋刀魚の切り身等の身餌になります。

きんきに含まれる栄養成分

可食部(食べられる部分)100gに含まれている成分の数値です。

※μg(マイクログラム)は1gの10万分の一/mgは1gの千分の一

 きんき・生

エネルギー    タンパク質  脂質   炭水化物  ナトリウム   カリウム  カルシウム   リン   鉄   亜鉛
 Kcal(カロリー)  g  g  g  mg  mg  mg  mg  mg  mg
 262  13,6  21,7  微量  75  250  32  130  0,3  0,4

 

ビタミンA    ビタミンB1   ビタミンB2  葉酸  ビタミンC   コレステロール  食物繊維  食塩相当量  
 μg  mg  mg  μg  mg  mg  g  g
 65  0,03  0,07  2  2  74  0  0,2

栄養成分の詳細
きんきに多く含まれる栄養成分。

 

 

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きんきの効能

きんきの脂肪にはDHAやEPAが多く含まれています。
皮の赤い色素はアスタキサンチンで、これにはがんの抑制作用があります。

カリウムには、ナトリウムが腎臓で再吸収されるのを抑制し、尿への排泄を促す働きがあることから、血圧を下げる作用がありますから高血圧を予防する効果が期待できます。

きんきの旬と保存方法

  • 食べると良い時期(旬)・・・秋から冬
  • 理想的な保存方法・・・下処理して水分を拭き取り、ラップをして冷蔵庫へ。
  • 理想的な保存期間の目安(賞味期限)・・・冷蔵庫で1~3日

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芽キャベツ

芽キャベツ

芽キャベツとは、きやべつの子供のような形をした小さな野菜です。
キャベツの変種のひとつで、アブラナ科の1年草です。
日本が原産地ではなくベルギーのブリュッセルだそうです。

一つの茎に玉のようなかたまりがいくつもできますが、このかたまりは夏の暑いような時期ではうまく固まらないそうです。
気温が低い時期に作れば玉になるそうです。

選び方のポイントは、しっしかりした塊で色が濃いものが良いとされています。
できるだけ重みがあるものを選ぶのもポイントです。

芽キャベツの食べ方

くせがある野菜ですが、下ゆでしてあくを抜けばどんな食べ方もできます。

おすすめとしては、シチューやスープ、クリーム煮に入れたり、 ゆでておしたしや和え物です。素材の甘みが味わえると思います。
サラダやバター焼き、揚げ物等でもおいしくいただけると思います。

 

芽キャベツの産地

静岡県の遠州灘付近が産地です。
全国シェア(占有率)の9割を占めるのはJA遠州夢咲だそうです。

 

芽キャベツに含まれる栄養成分

可食部(食べられる部分)100gに含まれている成分の数値です。

※μg(マイクログラム)は1gの10万分の一/mgは1gの千分の一

 芽キャベツ・生

エネルギー    タンパク質  脂質   炭水化物  ナトリウム   カリウム  カルシウム   リン   鉄   亜鉛
 Kcal  g  g  g  mg  mg  mg  mg  mg  mg
 50  5,7  0,1  9,9  5  610  37  73  1,0   0,6

 

ビタミンA    ビタミンB1   ビタミンB2  葉酸  ビタミンC   コレステロール  食物繊維  食塩相当量  
 μg  mg  mg  μg  mg  mg  g  g
 59  0,19  0,23  240   160  0  5,5  0

芽キャベツ・ゆで

エネルギー    タンパク質  脂質   炭水化物  ナトリウム   カリウム  カルシウム   リン   鉄   亜鉛
 Kcal  g  g  g  mg  mg  mg  mg  mg  mg
 49  5,3  0,1  9,8  5  480  36  75  1,0   0,5

 

ビタミンA    ビタミンB1   ビタミンB2  葉酸  ビタミンC   コレステロール  食物繊維  食塩相当量  
 μg  mg  mg  μg  mg  mg  g  g
 57  0,13  0,16  220  110  0  5,2  0

栄養成分の詳細
芽キャベツに多く含まれる栄養成分。

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芽キャベツの効能

カリウムが多く含まれますが、カリウムは細胞外液に多いナトリウムと作用しながら、細胞の浸透圧を維持したり、水分を保持したりします。
カリウムには、細胞内の酵素反応を調節する働きがあります。エネルギーの代謝を円滑にし、細胞が正常に活動する環境づくりをしています。

また、ナトリウムが腎臓で再吸収されるのを抑制し、尿への排泄を促す働きがあることから、血圧を下げる作用があるとされ、高血圧を予防する効果があると考えられています。

ビタミンCは強い抗酸化力により過酸化脂質の生成を抑制し、動脈硬化や脳卒中、心筋梗塞などの予防効果もあります。発ガン物質であるニトロソアミンの形成を抑える働きもありますから、抗がん作用も期待できます。

 

芽キャベツ旬と保存方法

  • 食べると良い時期(旬)・・・冬
  • 理想的な保存方法・・・ラップで野菜室。
  • 理想的な保存期間の目安(賞味期限)・・・冷蔵庫で1週間程度。

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かます

かます

かますはスズキ系スズキ目サバ亜目カマス科に属する海水魚です。英名では「バラクーダ」とも呼ばれます。
比較的どこにでもいる魚ですが、熱帯・亜熱帯域のほうが広く分布しています。

かますの種類は20種類を超えるといわれますが、通常食べられれているものは「あかかます」か「あおかます」「やまとかます」のいずれかです。
ただこれは地方によって呼び名が変わりますから、この名前では親しまれていないかもしれません。
普通スーパーや干物で見かけるものは体長20cm~30cm程度ですが、オニカマスの大きなものでは2m位になるものもあります。

鋭い歯が発達しているように、かなり獰猛でいわしやきびなご、といった小魚を捕食して食べる魚食性の魚です。
大きなものは人間にも攻撃してくるそうです。

かますの食べ方

かますは通常塩焼きや干物にして食されます。
ところが秋ごろから脂がのってきますから、このころのかますは刺身で絶品です。 ただ、種類によっては水っぽいものもあります。
関東地方では脂がのったものは「油かます」、水っぽいものは「水かます」と呼ばれています。
水かますは「やまとかます」で脂がのったものは「あかかます」です。

どちらも白身でくせありませんから、フライやムニエル、 ホイル焼き、餡かけ、等、どんなアレンジもできる魚です。

かますの産地

かますは太平洋、日本海どこでも獲れます。
そのため、各産地により獲れる時期がかわります。

関東方面では神奈川や千葉、等、日本海では富山や新潟でも揚がります。

かますに含まれる栄養成分

可食部(食べられる部分)100gに含まれている成分の数値です。

※μg(マイクログラム)は1gの10万分の一/mgは1gの千分の一

 かます・生

エネルギー    タンパク質  脂質   炭水化物  ナトリウム   カリウム  カルシウム   リン   鉄   亜鉛
 Kcal(カロリー)  g  g  g  mg  mg  mg  mg  mg  mg
 148  18,9  7,2  0,1  120  320  41  140   0,3   0,5

 

ビタミンA    ビタミンB1   ビタミンB2  葉酸  ビタミンC   コレステロール  食物繊維  食塩相当量  
 μg  mg  mg  μg  mg  mg  g  g
 12  0,03  0,14  8  微量  87  0  0,3

栄養成分の詳細

かますに多く含まれる栄養成分。

 

 

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かますの効能

カリウム、リン、カルシウムといったミネラルが比較的多く含まれています。
カリウムは ナトリウムが腎臓で再吸収されるのを抑制し、尿への排泄を促す働きがあることから、血圧を下げる作用があるとされ、高血圧を予防する効果があると考えられています。

カルシウムは骨を丈夫にしたり、増やす働きがありますから、骨粗しょう症の予防に有効です。
ビタミンAも比較的含まれています。これは目に必要な ロドブシンという物質を作るのに重要な働きをしています。ロドブシンは、暗がりでもわずかな光に反応してこわれ、脳に刺激を与えた後、元の形に再生される物質です。

 

かますの旬と保存方法

  • 食べると良い時期(旬)・・・秋から冬
  • 理想的な保存方法・・・下処理をしてラップで冷蔵庫へ(冷凍も可)
  • 理想的な保存期間の目安(賞味期限)・・・生では2~3日・干せば1週間~

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魚を熟成させて旨味を増加させる方法

魚の食べごろ

良く言われます。「新鮮だから身がコリコリしてるね」とか !!
確かに釣って来たばかりの魚は、身が締まっているというか、コリコリしています。

これは魚を活け締めして風味の劣化を防いでおいしく食べる方法でも紹介しましたが、「活魚」とか「鮮魚」の範囲に含まれるからです。
活魚とは生きている魚のことです。それと、生きている魚を「活け〆」という方法を用いて、〆た場合もこの範囲に入ります。

一方鮮魚とは、魚が死んだ後死後硬直という状態になりますが、この死後硬直から腐敗に至る前までの状態をいいます。

このときに刺身にすれば、身は締まっていますし、コリコリした歯ごたえが楽しめるのです。
ただ、甘味というか旨みはいまいちだと思います。

特に生きている魚をその場でさばいたような刺身は、歯ごたえだけでほとんど旨みは感じません。
特に比較的大きめの白身の魚や一部の青魚は特にその傾向があると思います。
例えば、真鯛やスズキ、シマアジ、 カンパチ、ヒラマサ、平目、ブリ、ワラサ、マグロ、カツオ、カジキ、モロコ(クエ)、等です。

魚によっては、〆てから数日経過したほうがおいしいというのは、うまみ成分である「イノシン酸」が出るからです。ただこれは、適切な〆方とその後の保存方法が、ある程度適切でなければならないのです。

真鯛

どの程度熟成させるのか

私は素人ですから、魚の種類や大きさによって熟成期間を変えることまでは分かりません。
ただ、すし屋さんではまぐろの塊を数日から 1週間とか寝かすなんて話を良く耳にします。

小魚のアジやイワシ、イカなんてのも、2・3日わざと寝かして熟成させるような話は聞きます。
脂がのるような時期では熟成させることでうまみは確実に増します。
ただし、上記でもいいましたが適切な処理があってこその技ということになるでしょう。

昔、アオリイカを釣りに行ったとき、地元の漁師さんの話では、「2キロ以上の大型になると最低でも1週間は寝かすよ」なんてことも聞いたことがありました。
そこまでは熟成させたことはありませんが、たしかに2日目3日目のほうが味は濃くなるのは間違いないと思います。

どうでしょう、釣りをする方は一度熟成の限界に挑戦してみては・・・

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魚を熟成させる方法

プロの技を調べてみたら以下のような方法をとるようです。
これは、30~40cm程の「ノドグロ(赤むつ)」の場合です。

  1. 2枚におろし、血を徹底的に水洗いし掃除する。
  2. やや強めに塩を振る。
  3. 約3℃、湿度85%以上の高湿型冷蔵庫に初日はラップなしで入れる。
  4. 水分が抜けるように1日3~4回返す。
  5. 2日後、表面の塩と浮き出ている水分を洗い流し、今度は空気との接触を防ぐためラップをし、約1度の冷蔵庫で保存する。
  6. 熟成3日目ごろから6日目まで位が食べごろ。

これはプロの技と専用の冷蔵庫を使用したときですが、一般家庭で行う場合は、魚を軽く塩を振り一晩寝かせ、食べる直前に塩を洗い流すだけでもだいぶ味は違って来るそうです。
この程度であればどの家庭でもできますから、是非一度お試しあれ。

 

魚の下処理とさばき方

熟成させるには、適切な下処理とさばき方を知らなければなりません。
必要な道具は以下のようになります。

  •  きれいに洗ったまな板
  • ある程度切れる包丁
  • ふきん・3枚くらい
  • タッパーか皿、バット
  • うろこおとし
  • たわしか金たわし
  • 料理ばさみ・軍手

下処理の順と3枚下ろしの方法は以下のようになります。

  1. まずはうろこ落としでうろこを落とす(わざと落とさない魚もあります)
  2. エラの付け根に包丁を入れ、胴から尾に向かい腹に切れ込みを入れる。
  3. 内臓をかきだし、きれいに水洗いして布巾で水分を取る。
  4. 頭を落とす。
  5. 骨から身をはずす。
  6. 身についている骨を包丁ですくい取るように取り除く。
  7. 包丁を尾側の皮と身の間に入れ皮を引く。
  8. 背中と腹の身を分けてさく取りをする。
  9. 腹身から小骨と血合いを切り取る。

これは、ある程度の大きさの鯛等を対象にしたときのおろし方です。ある程度のなれが必要になりますので何回かチャレンジしてみることをお勧め致します。
又、比較的切れる包丁を使わないと怪我をすることがありますので注意しましょう。そして軍手をしながら行えばヒレの棘などで怪我をしません。
布巾はうろこを落とし内臓を取り出したら、刺身にする前に身やまな板から水分をとるとき使うようします。
特に、三枚におろした後刺身にする前に、まな板を一度洗い、きれいな布巾でまな板の水分を拭き取ることをおすすめいたします。

 

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